4年目を迎えたエレクトラグライド。アンダーワールドは第1回目の2000年に続いてのヘッドライナーとしての登場ですが、夏のフジロックで来日したばかりだし、他の出演者は過去のエレグラに比べると、かなり地味。しかし、あのTOMATOがビジュアルを担当ということなので、見逃すわけにはいきません。仕事を終えてから、新潟から幕張まで行ってまいりました。
21:00 - 22:45
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Luke Vibert |
(DJ STAGE)
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いましたが、どういう意味だったのでしょうか??? |
過去3回のエレグラは、ライブステージとDJステージにフロアを分けて、それぞれ別個に演奏が行われていたのですが、今回はダンスフロアは1つ。フロアの中央部にライブステージ、奥にDJステージという構成で、交代で演奏が行われるというWIREのスタイル。ダンスフロアと飲食エリアは今まで同様仕切られているものの、会場規模は縮小されていました。
正直言って、この会場構成は大失敗でしたね〜。
下の地図を見ると、フロアの中央にライブステージがあって、観客がステージを360度どこからでも見れるようなイメージですが、これが違うのです。地図の上方向がライブステージの正面ですが、それ以外の3方向はカーテンで覆われているので、フロアにはステージが見えない無駄なスペースがかなり生まれてしまったのですね。飲食エリアからダンスフロアに進んでくると、DJステージは遠くに見えるのですが、ライブステージは正面の方に回り込まないと、演奏しているアーティストは全く見えない。しかも、ライブステージとPAブースの距離が近く、会場は広いのに、ライブが良く観えるエリアが狭い。
で、そもそもダンスフロアが1つしかないから、アンダーワールドの時には全ての観客が集まることになり、さらにライブがよく見えるエリアに観客が集中してしまうので、アンダーワールドの時の混雑はかなりキツかったです。
あれは絶対DJステージとライブステージの配置を逆にするべきだったと思う。
Dr,B,G,Keyともう1人のKeyがボーカルもとるという5人組。見た目は普通のバンドですが、コンピューターとの同期演奏のようで、非レゲエ系音響ダブバンドという感じ。ギターの人は、カッティングはバックトラックに任せて、ノイズやフィードバックの発生に専念していました。終盤は、ギターサウンドでロック的な盛り上がりをみせていましたが、ダンスミュージックの世界でブレイクするには、ちょっと地味かなぁ?
名前はダサい(笑)と思いますが、サウンドは調子良かったですね〜。ケミカルブラザーズのリズムとアンダーワールドの上物を合体させたような感じとでも言えばいいでしょうか。メンバーは2人組で、あまりオリジナリティはないと思いますが、かなり盛り上がりました。遠くから観ていたので、どういう機材システムで演奏していたのかは分かりませんでしたが、ケミブラのようにシンセを積み上げていたわけではなかったので、ノートパソコン&ミキサーでのラップトップ・スタイルのライブだったのではないかと思います。
ダレン・プライスのDJプレイを挟んで、カール・ハイドとリック・スミスがステージに登場。夏のフジロックの時と同じく、2人で抱き合った後、始まった曲はなんと“Rez”。いきなりの1曲目で、“Cowgirl”とのミックスはなし、というあっさりとしたオープニング。カールがブルース・ハープを吹いた“Big Mouth”(だったと思う)、久しぶりの“Kiteless”を演奏した以外は定番曲ばかりで、フジロックと同じような構成だったこともあり、ちょっとマンネリ気味かなぁ?
(曲順は確かこんな感じ)
Rez
Two Months Off
Big Mouth
Kiteless
King Of Snake
Mo' Move
Pearl's Girl
Dinosaur Adventure 3D
Born Slippy NUXX 〜2003
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Jumbo
Moaner
私はダレン在籍時のライブは99年のフジロックしか経験はないのですが、今年のフジロックの後、3人組の頃のライブ音源をwww.underworldlive.comとwww.dirty.orgからダウンロードして聴きこんでいました。そういう耳で聴いてみると、やはりカールとリックだけのライブは物足りない。ダレン在籍時のライブは、曲と曲がどんどんシームレスに繋がっていき、さらに別の曲の素材がカットインしてくる、というDJ的な技が非常に効果的に利いていたんですよね。
2人になってからのライブは、基本的に1曲単位の演奏で、定番の“Rez”と“Cowgirl”のミックス以外は、異なる曲をミックスすることはあまりない。これは、純粋に人手が足りない(次の曲データを準備する人がいない)ということと、機材システムの変更(MIDIによる音源同期からLogicのオーディオ機能へ)という事情があるのだろうと思いますが、アンダーワールドならではのマジックが薄れてしまったのは間違いない。
あと、非常に不満だったのは映像。久々のアンダーワールドとTOMATOのコラボレーションということで期待していたのですが、スクリーンに映るのはステージ上の映像ばかり。色調の加工はしてましたが、基本的にはカールとリックの姿のタレ流し。99年のフジロックのような音楽と映像のインプロヴィゼーションは、もう期待してはいけないのでしょうか?
ルーク・ヴァイバートのDJ時の映像の方がアンダーワールド・テイストだったとはどういうことなのよ!?
それから、リック・スミスのミックスもちょっと粗めで、特に“Born Slippy”の時はPAの音が割れてましたねぇ。“King Of Snake”の後、間違えてまた“King Of Snake”のベースラインを流して、すぐに止めたり(笑)。ま、コンピューターを使ったライブで「間違える」ということは、いかに自由度の高い演奏を行っているか、という証明でもありますが・・・
大混雑のフロアで人混みに揉まれて、かなり体力を消耗していたこともあり、今回のアンダーワールドはあまり楽しめなかった、というのが正直な感想です。
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アンダーワールドで消耗し切ってしまったので、Felix Da
HousecatのDJの時は、一旦2階ロビーに出て一休み。そのまま帰ってしまう人も結構いました。
LFOのライブの時は人混みも落ち着いて、PAの音質も良く、気持ちよかったですね。アンダーワールドは「音楽」でしたが、LFOは完全に「音響」。だけど、ちゃんと踊れる。ビョークに気に入られるのも納得です。
LFOで踊り疲れたので、半分寝ながら聴いてましたが、ディスコ、ロック、レゲエ、そして西城秀樹(マジ)とハチャメチャな選曲。ビレッジ・ピープルかと思ったら、ヒデキの「ヤングマン」だもんなぁ(笑)。観客は当然「YMCA」のフリ付きで踊りまくり。ヒデキで踊る数千人の群衆なんて光景は、もう2度と観ることはできないだろうなぁ(笑)。