デビューシングルのCMがテレビでガンガン放送されていたので、目にしている人も意外と多いのではないかと思いますが、期待の新人バンド、fra-foa(フラホアと読むらしい)。ディスク・レビューの方でも書いてますが、私の大学のサークルの後輩達のバンドです。仙台を活動のベースにしたまま、大手TOY'S
FACTORYからデビューというのは、かなり凄いことです。
1年前はまだアマチュアだった彼らと一緒に、仙台のライブハウスMACANAでD.U.B.もライブをやらせてもらったのですが、あれ以来1年ぶりに観るライブ。今回は「ソウルミキサー第1話」というイベントで、Clingon、MILK
CROWN というメジャーバンド3組の対バンでした。ちなみにClingon
というバンドは初めて知りましたけど、パーカッションとエレピを中心としたサウンドはなかなか良かったです。MILK
CROWN はありがちなバカ騒ぎ系ギターバンドで大したことなし。
さてさて、期待のfra-foaですが、さすがはメジャーバンド。演奏の音圧がアマチュアとは全然違う。特に高橋誠二の歪んだギターの厚みは相当なもの。雑誌等では「うねるサウンド」と表現される彼らですが、そのうねり感はギターによるところが大きい。ギターとベースのグルーヴに比べると、ドラムはちょっと役不足かな? リズムは正確だとは思うけど、全体的な流れをあまり表現できていないように感じました。ごめんよ。佐々木君。
そして、そのバンドサウンドをバックに圧倒的な存在感を見せるのがボーカルの三上ちさ子。声の調子はイマイチのようでしたが、何かが溢れ出すように歌う姿は相当インパクトありました。鬼気迫る、と言ってもいいだろう。観客の若い子達も圧倒されていたようで、曲が終わってもワンテンポ遅れて拍手が起こる感じでした。
三上さんは相当の美人(アイドルでもいけるかも?)でして、ラウドなギターサウンドと一緒に歌っているのが不思議に感じるようなルックスなんですが、考えてみると今までこういうバンドっていなかったかもね。そのルックスと絶望や死を想起させる詞の世界との落差は、大きな武器になると思う。
次のシングルは、シカゴのスティーヴ・アルビニのスタジオで既に録音済みとのこと。それも期待できそうです。