「今さらクール&ザ・ギャング?」というのが正直な感想ですが、友人のイベンターが企画したライブなので、動員がかかり(笑)行って参りました。新潟には久々の外タレ登場です。
観客はやはり年齢層が高く、開演前のSEもワム!やらカイリー・ミノーグやら80年代テイスト。ライブのフライヤーにはバンドのヒット曲が書いてあるのですが、1973年の“Funky Stuff”に始まり1984年の“Cherish”で終わっている。ということは、この15年間お前達は何をしていたのか(笑)。
予想していたよりもお客さんの入りは良く、新潟のソウル好きは全員集まったといってもいいでしょう。
バンドはDr,B,G×2,Key×2,Horn×3、という9人編成で、ボーカルはメンバーが交代で担当。オリジナル・メンバーはリーダー兼ベースのロバートKOOLベルとギタリストくらいか?
セックス・シンボルだったボーカル・ジェームスJTテイラー脱退後は、クール&ザ・ギャングの名前を聞くこともなくなったので、ライブは所詮「懐メロ大会」なんだろうと予想していましたが、その通り、音楽的に新しい要素は何も無かった。
しかし、演奏力、特にボーカルの歌唱力は超一流。交代で歌うメンバーがいちいち上手い。キーボードやトランペットを演奏しなくても、ボーカリスト専門でもやっていけそうなメンバーが揃っているのだから、コーラス・ワークも完璧。
黒人芸能の奥深さというか、ミュージシャンのレベルの高さに改めて驚きました。「昔の名前で出ています」という後ろ向きのバンドなのに、このクオリティ。ラッパーやDJが脚光を浴びる時代ですが、昔ながらの音楽演奏も脈々と受け継がれているのですな。やっぱりアメリカはすごいよ。
それにしても、20世紀最後に観るライブがクール&ザ・ギャングになるとは思いませんでした(笑)。