CORNELIUS

Fatasmatic World Tour

1997年11月13日 新潟フェイズ


小山田圭吾、HDRをライブに導入

 前回の69/96ツアーが良かったので今回も期待していたのですが、さすがは小山田圭吾。音と映像と照明が一体となった素晴らしいライブでした。
メンバーは
小山田圭吾(Vo,G)
山下洋(G) from Wack Wack Rhythm Band, Freedom Suite
大橋伸行(B) from Pate
堀江博久(Key) from Neil&Iraiza
元フリッパーズ・ギターの人(Dr)
三島豊明(ProTools)
 ドラムはツアー当初はお馴染みのヨシエさんだったようですが、彼女が体調をくずしたため、なんと元パーフリのドラムの人が代役でした。そして注目はステージ上でProToolsを操る三島さん。Fantasmaのレコーディングでも重要な役割を果たしていましたが、ライブにもハード・ディスク・レコーダー(HDR)を持ち込んでおり、サウンドの中心となっていました。


異常に豪華な舞台セット

 新潟フェイズというのはオールスタンディングの会場(キャパは1000人も入らないはず)なんですが、コーネリアスは武道館クラスの照明と映像装置を持ち込んだという感じで、豪華というか、ステージが狭いというか、凄いセットでした。曲目はFantasma全曲をほぼ曲順通りに再現という感じで、サウンドの重要な部分はHDR出しだったのですが、映像と照明とのシンクロが素晴らしく、まさに一大スペクタクルショーでした。
 演奏もどこまでが生でどこまでHDRかなんてことはもうどうでもいい(というか、照明が凄すぎてステージ上で何か起こってるかよく分からない状態)と思わせるほど、迫力のあるPAサウンドでした。客はあまりの出来事に呆然とステージを見つめているという感じで、69/96ツアーに比べると客の盛り上がりはなかったかもしれません。


小山田はやっぱり天才だ

 アルバムを完全再現なんて一見つまらなそうな手法ですが、ライブでFantasmaの世界をさらに深化させ、五感全体に訴える表現として見事に昇華させていました。やはり小山田圭吾は天才です。しかし、雑誌で読んだところによると、今回使った映像は小山田本人がレンタル屋でビデオを大量に借りてきて、自分で編集しながらダビングしたそうで、そういうハイテクなのかローテクなのかよく分からん姿勢がいいですよね。
 とにかく小山田の総合芸術家としての才能は相当なものがあります。ボーカリストとして世界に通用するとは思えませんが、音楽以外も含めたトータルの才能としては世界でも最先端にいると言えるでしょう。



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