昨年は新潟から伊豆まで7時間半かけて車で行って、あまりの遠さに懲りたので、今年は上越新幹線、東海道本線、伊豆箱根鉄道と乗り継いで、電車で行ってみました。トータル5時間ですが、体力的には電車の方がはるかに楽です。朝霧JAMみたいに大荷物が必要なキャンプのフェスと違って、真夏のメタモはテントさえあれば何とかなるのがいいですね。
たどり着いた修善寺駅はどんよりとした曇り空。駅前からシャトルバスが次々と出ているので、スムーズに会場のサイクルスポーツセンターへ出発です。
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会場の「自転車の国サイクルスポーツセンター」 に着くと、残念ながら小雨が降ってきたので、早々に雨具を着用。小雨が降ったり止んだりの天気が翌朝まで続き、結局最後まで雨具を脱ぐことはできませんでした。
お客さんの数は去年よりもかなり増えている感じ。去年は駐車場をぐるりと囲んで入場の行列が出来ていたのですが、今年は同じ場所で何度も行ったり来たりする行列スタイルで、小雨の中で延々と並んでいると、ちょっと凹むなぁ。結局、16時に会場に着いて、入場できたのは17時20分でした。
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今年はSOLAR STAGE後方のコンクリート舗装エリアの脇にテントを張ってみました。SOLARとPLANETの間の盆地エリアよりも、飲食やトイレへのアクセスが良
いので、オススメです。もっとも、真夏のメタモでは、天気さえ良ければテントに戻って寝る必要はほとんどないですけどね。
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テントを張り終わったらところで、メタモ名物の鮎の塩焼きを買って、まずはビールで乾杯!と思ったら、ビールの販売ブースが異常な行列になっている。今年はコロナビールの出店のみで、SOLARのエリアにはビール売り場が1カ所しかないの原因のようだ。
ちょっとちょっと、ビールが買えない夏フェスなんて信じられない。フェスの楽しみが半減だよ!
多分、コロナビールは瓶から紙コップに1杯ずつ注いで売るはずなので、缶ビールや樽出し生ビールに比べると、接客に時間がかかるのだろう。コロナビールに独占販売させることで、主催者には収入面で利益があるのだと思うが、観客がスムーズにビールを買えないのでは、本末転倒ではないか?
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バンドとしては今年初めて、10ヶ月ぶりのライブだというクラムボン。3人とも非常にリラックスした雰囲気ですが、演奏の息はピッタリ合っている。生演奏のリズムは分厚く、かつ繊細に3人の音世界を表現していく。
なんと“サラウンド”では、ミトと伊藤氏はTENORI-ONを使ってバックトラックを演奏。私、生でTENORI-ONを観るのは初めてですが、キラキラと光る独特のインターフェースは、エレクトリック・ミュージックの新しい可能性を感じさせてくれますな。
基本は歌物のバンドなのに、こういうダンス系のフェスでも違和感が無いのが、彼らの存在感の独特なところ。
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日も暮れたところで、高台にあるPLANETエリアへ。ピラミッド型のスクリーンが素晴らしいですねぇ。
そして、エリアの真ん中にはジャー・シャカ専門(笑)の物販テントが。俺が10年前のフジロックで買ったTシャツと同じものを今も売っているのに驚いた。スゲーよ、ジャー・シャカ。
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夜空に放たれるレーザーが美しいです。
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2004年の苗場でのメタモルフォーゼでも観たんですが、どうもトニー・アレンの音楽は私にはピンと来ないんですよねぇ。アフロビートの混沌としたグルーヴ感が希薄で、普通のジャズ・ファンクみたいな感じがするんだよなぁ。申し訳ない。
トニー・アレンの演奏に飽きてきたので、食欲タイムに突入。しかし、どの飲食ブースも行列がスゴイ。確実に去年よりも観客の数が多いです。比較的空いている店を探してたどり着いたのが、ロシア料理。この串焼きのどこがロシア風なのかよく分からないが、夏フェスと言えば、まずは串焼きである(笑)。
牛肉はまだ焼いている途中で時間がかかると言うので、チキンをオーダー。ロシア人(?)の親父が大量のスパイスをかけてくれる串焼きは超美味で、俺の長い串焼き人生(笑)の中でも最高の1本でした。これが600円とは素晴らしくてナイスチョイス。
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コロナビール売り場は相変わらずの大行列で、並ぶ気も起こらない。ビールを求めて場内を徘徊してたどり着いたのが、会場常設のレストラン。自販機はビールもジュースも販売中止になっていましたが、ついにカウンターでビールを発見!
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このカウンターでは、生ビールと缶ビールの両方を売っていました。が、なぜか食券制になっているので、券売機に気づかずに直接カウンターでお金を払おうとする人が続出して、若干混乱気味。
ようやく生ビールを飲んで一息ついて、さらに500mlの缶ビールを2本買い込んで、フードエリアへと戻ります。
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2度目のフードエリアも、大行列に並ぶ根性が無くて、結局またさっきのロシア料理に戻ってきてしまった(笑)。
今回はビーフストロガノフとビーフ串焼き。やっとビールと一緒に串焼きが食えて幸せだ。この串焼きは何本食っても旨い。
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アメリカのバンドだそうですが、初めて聴きました。メランコリックでアンビエントなサウンドは、まるで北欧のエレクトロニカのバンドみたい。スクリーンの映像も非常に美しく、インスト主体の演奏と見事に融合していました。
LUNARへ向かう坂道を降りてゆくと、YAMAHAのTENORI-ONの試奏ブースがありました。先ほどのクラムボンのライブでも効果的に使われていたので、皆さん興味津々。
しかし、13万円という値段はちょっと高い。これが5万円くらいなら、俺も即購入するのだが・・・。
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LUNAR隣のサイクル温泉では、去年は売店が営業していて、ジョッキで生ビールが飲めたのですが、今年は飲食営業休止中。これもコロナビールの独占販売の悪影響か?
ジュースの自販機も販売休止になっていましたが、誰かがテープを剥がして、お金を入れられるようにしていました。グッジョブです。つーか、会場の自販機を使わせないなんて、姑息な商売ですよ。
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DJ KRUSHのプレイを聴くのはなんと10年ぶり。1999年のFUTURE MUSIC FESTIVAL以来だ。骨太のブレイクビーツをガツンと鳴らすプレイは、派手さは無いけど、実に男らしい。
打ち込みシーケンスに叩きまくりの生ドラム&生ベース、さらにロックなギターという芸風は相変わらず、と思ったら、なんとベースの中野氏がフライングVを弾き出したのにはビックリした。
彼らのライブはフジロックで何度も観ているけど、ツインギターでの演奏は初めてだと思う。これで、ボーカル以外は中野氏1人だけで全て出来る体制が整ったとも言えるわけで、解散とかしなければいいのですが・・・。
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夜食の時間です。相変わらずの大行列で、しかも、どこに並ぶとどのメニューが買えるのかよく分からないカオス状態の屋台でしたが、なんとかグリーンカレーをゲット。やはり、タイカレーを食わないことには、俺の夏フェスとは言えないのだ(笑)。
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お恥ずかしながら、マニュエル・ゲッチングもアシュラのことも、私は全然知りませんでしたが、このオッサン達、スゴイです。ラップトップ出力のトラックに、電子ドラムと生ギターを重ねていくのですが、サウンドに完璧に溶け込んでいくマニュエル氏のギター・プレイはまさに神業。プレイヤーとしてのエゴを全く感じさせず、全体のサウンドスケープをギターで作り上げていく。あまりに気持ちのいい音過ぎて、思わず寝てしまいました(笑)。
彼らのCDを聴いてみると、現代のエレクトロニカとして通用する音楽を1970年代から演奏していたことに本当に驚かされます。どう聴いてもAbleton Liveで制作したとしか思えない楽曲を、あの頃にどうやって発想し、レコーディングしていたのでしょうか?
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2005年のメタモで伝説的なライブを繰り広げたということで、期待していたのですが、正直、そんなにスゴイとは思わなかった。打ち込みをベースにしつつ、電子ドラムと生ベース、サックスに手弾きのキーボードをフィーチャーした演奏は、踊らせるのか、バンドとして演奏しまくるのか、なんだか中途半端な印象だった。
多分、デトロイト・テクノは「テクノ」というよりも、進化した「ソウル・ミュージック」として聴くべきなのかもしれない。
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終盤では夜が明けてきました。相変わらずの小雨模様なので、朝日が見れなかったのが残念なところ。クライマックスは代表曲“HI TECH JAZZ”。皆さん、早朝から大盛り上がりです。
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テントで一眠りすると、本格的に雨になってきました。しまった、PLANETのJAH SHAKAを見逃した・・・。
toeは日本のインスト・バンドで、メンバー全員がヒゲを生やしているのが、妙に印象的(笑)。確か、クラムボンのミトがオススメのバンドだったと思うんだよね。アコギをフィーチャーしているので、モグワイほど爆音ではないけれど、楽曲の展開には近いものを感じました。
帰り道は完全に雨です。雨が本格的に降り出す前にテントを撤収しておいたのは正解でした。修善寺駅に向かうシャトルバスに乗っていると、途中で競輪学校の生徒さん達が乗ってきた。日焼けし、坊主頭の礼儀正しい生徒達から見ると、徹夜明けで雨に濡れたクラバー達は、人間のクズに見えたことでしょうなぁ(笑)。
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